2005年03月02日

人は仕事で磨かれる

先のエントリにも書いた、伊藤忠・丹羽宇一郎さんの「人は仕事で磨かれる」。
いろんなところにきらりと光る言葉が埋め尽くされている本ですが、とくに私のお気に入りは以下の文。

確信というのは、周りから狂っているのではないかと思われるほどの信念に裏打ちされたものでなくてはなりません。周りがどんなに叩いていようと、断固として信念を曲げない。日本の産業界にとってプラスになると思えば、誰が何と言おうと支援すべきなんです。私はこれを「狂いに似た確信」と言っています。それほど強固な意志でなければ周りはついてこない。段々と周りが「そうか、社長がこれだけ言うんだから間違いないんじゃないかな」と思い始めるわけです。こうなれば、しめたものです。

何の話かというと、伊藤忠が2002年に雪印に対して出資を決定したときのことです。
例の社長の「私は寝てないんだ」発言で世間の顰蹙をかった、その雪印ですが、丹羽さんは、『雪印をつぶしたら日本の産業界にとって得にはならない』と考え、支援を決めたのです。

いろんな業界でM&Aをやっているのは、つまるところ、人が欲しいからであり、その人が持っている技術が欲しいからなんだと。その「人と技術」がある雪印を助けなくてどうすると。

そういう理由なんです。
無茶を言ったり、意味のないことを言って、周囲に反対されても押し通せといっているわけじゃありませんから。

あと、やっぱり普段から正義感と信頼で突き進んでいる丹羽さんがそこまで言うなら、というのもあるでしょう。普段の行い、大事です。とくに経営者は、従業員と株主と顧客(さらに伊藤忠のような大会社はその関連の会社も含めて)など、その言動が及ぼす影響は非常に大きいのです。

日本はすぐ横並び意識が働くし、自分が周囲と違う行動をしたり発言をしたりするのに勇気がいりますが、でもその勇気こそが明日を良くしていくんだよと語りかけている一節だと思います。

そんな具合に、ほかにもまだまだ心に刺さる文章が並ぶ本です。


posted by sumie at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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